FAMOUS JAZZ CD 21 PROJECT | 21世紀の定番ジャズCD

1980年代のジャズ 100CD 選考座談会 vol.17

60年代からのベテラン勢の力作が続く

益子:
次に行きましょう。ジョー・ヘンダーソン。
村井:
これは、『vol.1』でいいの?
益子:
『vol.1』ですね、『vol.2』はちょっとかったるいですね。ロン・カーターがイヤだという方もいらっしゃるかもしれませんが(笑)。
須藤:
あのスリリングなベース、僕は大好きですから。(一同笑)
原田:
信じられないですよね、あんな演奏するって。(一同爆笑)
益子:
えー、でもこのアルバムいいじゃないですか?
原田:
まあ、いいや(笑)。
村井:
じゃ、トニー・ウィリアムス『フォーリン・イントリーグ』と『ネイティヴ・ハート』の2枚ですね。
後藤:
僕はどっちでもいいなぁ。
村井:
演奏のクオリティは『ネイティヴ・ハート』のほうがよかったような気がするんですけど、『フォーリン・イントリーグ』は印象が強かったんですよね。トニーの復活っていうか、心を入れ替えてアコースティックで、ブルーノートでやりました、第一弾って感じで。なんといっても「シスター・シェリル」が印象的なんじゃないの?
原田:
そうですね。「ライフ・オヴ・ザ・パーティー」も入っているし。
村井:
じゃ、次。『アドヴェンチャーズ・イン・ラジオランド』ですね。ジョン・マクラフリンって他にないんでしょ? このアルバムは結構過激なほうですよね。
後藤:
入れていいんじゃないの。
村井:
じゃ、次はデヴィッド・トーン。これも全然問題なくいいんじゃないでしょうか。
須藤:
2票も入っているし(笑)。
益子:
個人的にはキング・クリムゾンとセットなんですよ。そういう影響下の音楽ということで。
村井:
次、ウェイン・ショーター、『ファントム・ナヴィゲーター』、どれか1枚ということならこれかなぁ。
一同:
異論無し。
益子:
では次。チェット・ベイカー。『チェットズ・チェイス』と『ダイアン』。
後藤:
復帰してからのアルバムの中ではいいんじゃないの。『チェットズ・チョイス』なんか丁寧に作ってありますよ。彼の作品って、あるトラックはいいけど他はグチョグチョっていうのが結構あるから。
原田:
やりっぱなしみたいなのがありますから。
後藤:
中に1曲ぐらいすごくいいのがあるんだけど、全体としては雑な作りだったりするものがある。
須藤:
僕が入れた『ダイアン』はしみじみとした感じです。
益子:
チェット・ベイカーは1枚でいいと思うんですけど。
須藤:
『チェットズ・チェイス』にしますか。
村井:
次はソニー・ロリンズ、『Gマン』。
後藤:
これは入れるべきなんじゃない。
村井:
僕も○つけてもいい。
原田:
こんなにすごい人がいたってことを伝えてくれますよね。
後藤:
まだ今でもいるよ(笑)。
益子:
次、ジョン・アバークロンビー。『ゲッティング・ゼア』、『カレント・イヴェンツ』、『ナイト』と3枚あるんですよね。
村井:
それってみんな須藤さんじゃないの?(笑)
益子:
『カレント・イヴェンツ』は僕なんですよ。なぜかというと、ギター・シンセとループなのか、打ち込みなのかわからないんですけど、80年代の音って気がするんです。
須藤:
ピーター・アースキン、マーク・ジョンソンのトリオ。
益子:
独特のクールな感じがあって、他のは別の時代のでもいいじゃないか、って感じが無きにしもあらずです。
村井:
『ゲッティング・ゼア』が2票ってどうしてかな? 僕はね、あの時代の彼のアルバムではかなり好きなんだけど。
須藤:
ブレッカー入っていますよね。
村井:
このブレッカーはそんなに素晴らしいとは思わないんだけど、曲がいいんですよ。単にそれだけ、個人的に良く聴くアルバムなんです。でもこれだけが突出してすばらしいというわけではないんだけど、聴きやすさというか、気持ちよいアルバム。
須藤:
2枚ぐらいいっちゃいますか?
益子:
いやぁ、1枚でいいんじゃないですか?
須藤:
私、両方選んでいるからなぁ。両方とも2票なんですよね。
村井:
須藤さん、決めて決めて。
須藤:
すみません、『ゲッティング・ゼア』にさせてください。
後藤:
僕は反対じゃないですよ、これは良く覚えている。
村井:
ジョルジュ・グルンツ『ハプニング・ナウ!』
原田・須藤:
これいいですよ、ジョー・ヘンがいいんですよ。(二人同時に!)
須藤:
もう1枚『シアター』っていうのがあるんですよ。でも、『ハプニング・ナウ!』が入るなら『シアター』はいいです。
後藤:
ジョルジュ・グルンツは1枚でいいんじゃない。

※ この原稿は2008年7月5日に都内某所で行われた座談会の模様を再構成したものです。